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特集

 

2012年8月8日
「大谷健太郎監督インタビュー」with 映画24区俳優ワークショップ

大谷 健太郎さん

大谷 健太郎(おおたに けんたろう)

1965年生まれ、京都府出身。多摩美術大学美術学部芸術学科卒。
大学在学中は映像演出研究会で8ミリ映画を製作。そのうちの1本『青緑』が1988年のぴあフィルムフェスティバルに入賞。1991年に『私と他人になった彼は』で同3部門を受賞。1999年『avec mon mari アベックモンマリ』で劇場用映画デビューを果たす。
この作品と2作目『とらばいゆ』(2002年)が国内外の映画祭で高い評価を受け、「本物の恋愛映画が撮れる新しい才能」として注目を集める。
『約三十の嘘』(2004年/兼共同脚本)を経て、矢沢あいの大人気漫画の映画化『NANA』(2005年)が大ヒット。
続けて、『ラフ ROUGH』(2006年)『NANA2』(2006年)『ジーン・ワルツ』(2011年) 『ランウェイ☆ビート』(2011年)など、ヒット作を手掛ける。
最新作は『LOVE まさお君が行く!』

★映画24区とは?

映画人がこぞって集う、東京23区にはない新しい場所。
その思いから「映画24区」と命名いたしました。
有名・無名を問わず、映画に関わる映画人=映画24区の住人がここに集うことで、コラボレートし、新しい化学反応を起こし、数多くのクオリティーの高い作品を創り出していくことを目指しています。
映画24区 http://eiga24ku.jp/

『映画業界で活躍できる役者』を目指す人に向けたワークショップ、映画24区俳優ワークショップ。クリエイターズコミュニティではこの映画24区俳優ワークショップに登壇するゲスト監督に向け、インタビューを行います。
今回は最新作『LOVE まさお君が行く!』を監督された大谷健太郎監督にインタビューを実施。ワークショップ参加者の見た目や性格、共演者との関係性含めて役者ひとりひとりに的確なディレクションをされていた大谷監督。ワークショップ終了後、キャスティングやオーディションの際に大谷監督が重視するポイントについてお話を伺いました。

(大谷 健太郎監督=大谷

大谷
監督として見るポイントはいくつかありますが、基本的には「この人はこの役がハマるのだろうな」というハマり役みたいなのが一番よくて、根本的には僕は「ドハマり」しているというのが一番ではないかと思います。観客がよく知っている役者さんの中に違う面があることがわかっていたり、一度組んだ役者さんであればまた違う役をお願いしたりすることもできると思うのですが、基本はハマっているかどうかですね。
聞き手
監督の中でドハマりしている感覚とはどのようなものでしょうか?
大谷
小細工で補足しなきゃいけないような事は嘘臭くなっていく気がするから、そういう余計なことはしなくてもそれこそ座って黙っているだけでもいろんなことが見えてくるとか、基本的にはそういうのがいいですよね。役がそのまま役者さんの生き方とシンクロしているというのか。
聞き手
監督がこれまでに手がけられてきた作品を拝見させていただくと、ファンの多い原作が多いわけですが、漫画やアニメの確固たるキャラクターがいる中、役者がその役を演じるときに、どういう部分を調整されたり気をつけられているのでしょうか。
大谷
『NANA』の時に関しては、できる限り原作そのものでないと自分も納得いかないなという部分があって。漫画のキャラクターが飛び出してきたようにしたかったから、役者さんたちは既に痩せている人たちばかりだったのに、「あと何キロ痩せれば、漫画と同じシルエットになれる!」って本気で言っていましたからね。皆ダイエットしていました。
聞き手
凄くスリムで、漫画から飛び出して来たようでしたよね。
大谷
服が一番カッコよく見えるように絞り込むように皆さんにやってもらったので、そういう意味ではネームバリューとかありながら、その時の旬な役者さんを使いながらも漫画から飛び出して来たようなことを一緒にやろうとしていて。
その中でも(松山ケンイチ演じる)“シン”の役についてはオーディションを行ってその中から選んだのですが、そのとき僕は松山ケンイチくんの事を全然知らなかったし、世の中的にも全く無名だったと思うのだけれども、会って彼の持っている魅力に気が付いて、「この子と一緒に仕事してみたい!」と惚れ込んだんですよ。徹底して原作通りを掲げてきた自分が原作のイメージとは違う松山くんを選ぶのかという部分もありましたが、彼の不思議な魅力というか謎めいていてエッジの効いてる男子ということもあって彼なら世の中の女性も認めてくれるのではないかなと思ったのです。それでバッシングとかも恐れずに彼に決めた部分がありますね。
そういうことでキャスティングのポイントとしては基本役にぴったり合う人をキャスティングする。そうやって決めていって最後の一人のシンの役は、松山ケンイチっていう個人に惹かれてキャスティングしたということです。

聞き手
そうやって選んだ役者の方とどんな会話を重ねられて観客を魅了する演技というのを組み立てていかれるのでしょうか?
大谷
基本的にはその役の人物は何をやっていて、その人物の役割は何が面白くて、何が大事かということを話し合うだけです。それを元に微調整していくんですが、まず演じる役者さん自身が持ってる魅力ってなんだろうということを考えます。こういうところがあるからこの人は長く続けられているのだな。だから人気があるのだなということを受け止めつつ、役者さんに対してはせっかく出会ったのだからこんなチャレンジしませんかと提案したりもします。
聞き手
観客の目線をすごく意識されているのですね。
大谷
それが一番最初の共感だと思うのです。
聞き手
監督がこれから作っていかれる作品の中で、こんな役者さんと仕事してみたい、または、日本にはあまりいないけれどこんな役者さんがいたらいいな、という役者像について教えていただけますか?
大谷
映画って歴史的な体験だと思うので、どんなに望んでも例えば川谷拓三さんとか笠智衆さんとか原節子さんとか高峰秀子さんとか、一緒に仕事したいと思っても叶わないわけです。市川雷蔵さんも。どんな役者さんと仕事したいですかと言われても、みんな生きていないわけですよ。生きていればいつか一緒に仕事できると思うけど、出会えるチャンスっていうのはどんなに願っても叶わない人は叶わないし。だからこそ同じ時代に生きている、出会いのタイミングとかそれ自体が面白いことなので。先日は香取慎吾さんと出会えてよかったと思うし。同じ時代に生きているなかでどれだけ素敵な出会いができるかということです。
聞き手
とても明快な言葉で大谷監督にご説明頂きました。ありがとうございました。
大谷
ありがとうございました。

インタビュー協力:映画24区

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