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特集

 

2012年6月11日
「豊島圭介監督インタビュー」with 映画24区俳優ワークショップ

豊島 圭介さん

豊島 圭介(とよしまけいすけ)

1971年静岡県浜松市生まれ。
大学在学中から自主映画を製作、ぴあフィルムフェスティバル94に入選。卒業後ロサンゼルスのアメリカン・フィルム・インスティテュート(AFI)の監督コースに留学。
1999年夏帰国後、中原俊監督作品・篠原哲雄監督作品など、商業映画の脚本家としてデビュー。 『怪談新耳袋』シリーズで監督デビュー。
(有)シャイカー所属。
シャイカーホームページ
http://www.shaiker.co.jp/

★映画24区とは?

映画人がこぞって集う、東京23区にはない新しい場所。
その思いから「映画24区」と命名いたしました。 有名・無名を問わず、映画に関わる映画人=映画24区の住人がここに集うことで、 コラボレートし、新しい化学反応を起こし、 数多くのクオリティーの高い作品を創り出していくことを目指しています。
映画24区
http://eiga24ku.jp/

『映画業界で活躍できる役者』を目指す人に向けたワークショップ、映画24区俳優ワークショップ。クリエイターズコミュニティでは毎回、この映画24区俳優ワークショップに登壇するゲスト監督に向け、インタビューを行います。

第1回目は「マジすか学園」「ソフトボーイ」といった作品を手掛けておられる、豊島圭介監督。ワークショップではお互いにチョコとバナナを繰り返し言い合う「チョコバナナゲーム」や、登場人物・場面・テーマなどの設定だけを決めて複数人でひとつの役を引き継ぎながらアドリブで演技をおこなう「エチュードしりとり」など、経験の少ない役者からも観客に伝わる演技を引き出すユニークな演出の数々を見せていただきました。ワークショップ終了後、豊島監督にお話を伺いました。

(豊島 圭介=豊島

聞き手
よろしくお願いします。とても興味深くワークショップを拝見しました。いつもこのようなスタイルで講義をされているのですか?
豊島
そうですね、テキストを使うことも多いですけど、今回は導入のようなものだったので経験の少ない生徒さんでも取り組みやすいワークショップを心がけました。
エチュードに関しては、慣れている役者さんだともっといろんなネタが放り込まれてきて、どうやって見てる僕らを楽しませようかってことにもっと考えがいくんで本当に面白くなる可能性がありますね。技の競い合いみたいなところもあって。今日もそういうところ若干ありましたけど。俳優としてのアイデアの量やどのくらい客観的に自分をわかっているかも重要ですし、本当は演技をはじめたばかりの10代の人たちにとってはエチュードをやるのは荷が重いかなとは思うんですけど。僕は俳優の経験がないのでわかりませんが想像するに最初は見ているお客さんの反応までは感じられないと思うんですよ。ただ導入なのでこういうエチュードの面白さが俳優さんたちに伝わればいいのかなって思います。
聞き手
豊島監督は東京大学を卒業された後に、アメリカの映画学校であるAFIの監督コースに行かれています。帰国後は映画からテレビドラマまでたいへん多くの作品を手がけられています。豊島監督の演出の考え方について教えてもらえますか?
豊島
いろんなタイプの演出家がいる中で、良くも悪くも僕は俳優の人が芝居ができなかったら僕のせいだって思っちゃうところがあって。だから言葉を尽くして説明する。場合によってはうまくいくし分かりやすいと言われる時もある。もっと自由にしたほうがいいって時も本当はあるんでしょうけど。僕は「分かりやすく言うこと」だと思うんですよ。

聞き手
そのスタイルはAFI留学の時に学んだものでしょうか?
豊島
いや、それは性格ですよ。本当は(役者に)「もう一回もう一回!」って言える度胸があればやりたいんですけど、それをやる度胸がないのでしないというかできないというか。
聞き手
今の演出スタイルを確立されるまでに参考にされた他の監督や作品はあるのでしょうか?
豊島
授業中でも紹介した「演技のインターレッスン」(フィルムアート社)というジュディス・ウェストンという女性が書いた演出のための本があるんですけど「俳優にアクションを与えなさい」って書いてある本で。形容詞や副詞を使わずにアクション動詞を使いなさいと。それと同時に見ているお客を楽しませる「見せ物」でもあるっていうのは経験則ですね。その両方を大事にする必要がある。
僕は助監督の経験がないので、他の監督から実地で学ぶ機会は少なかったのですが、兄貴分である篠原哲雄監督がいらっしゃって。篠原監督とは一緒に授業を持っていたので、そのとき勉強させてもらったのはありますね。
聞き手
テレビドラマの演出に関してはどのような部分に魅力や面白さを感じられますか?
豊島
ドラマの方が映画と比べて生ものというか、今日撮って一週間後に放送するスピードの速さ。映画みたいに寝かさないというか。なので少しくらい壊れてても大丈夫なんですよ。その分魅力があって見えるっていうか。芝居も同じだと思うのですが、破れてる面白さというのはありますね。
聞き手
監督から見たときに、こういう役者がもっといればなぁとか、そういうことを感じられたことはあったりしますか?
豊島
英語が喋れる人はいいのかなってのはありますけど。あとはこれは俳優だけのせいじゃないのですが、香港映画や韓国映画に比べると、日本の映画はさっぱりしてるというか、濃い顔の人がいないというか。キャラクター自身が映画になるようなそういう現場もいいですね。
聞き手
監督が留学されていた1998年当時のアメリカでの制作事情やAFIはどのような感じだったんですか?
豊島
やっぱり言葉をちゃんと操れないと演出できないと思っていたので、向こうに残って勝負しようとは当時はあまり考えていませんでした。でも今となっては、アン・リーじゃないですけど、自国で経験を積んでいつか向こうに行けたらいいなって思いますけどね。(アン・リーはアメリカで映画を学んだあと自国台湾に戻り映画を撮り続け、その後ハリウッドに進出している監督)
当時がどうだったかというのは自分が渦中にいたんでよく分かんないですけど、学校がハリウッド寄りの指導スタイルだったので、大学時代はザ・ハリウッドみたいなものが学べたのが今すごく役に立っていますね。
聞き手
講義の内容の端々に感じました。説明がとても理論的で…性格とはおっしゃられてはいましたけど。
豊島
そうですね、それもあります。あとワークショップに対する僕のスタンスというのは、留学時に「こんだけ学費払ってるんだからそれだけのことよこせよ」ってアメリカの学生がすごい言っていたのを間近で見ていた経験が大きいです。だからお金をもらってることの意味っていうのを僕はやっぱり感じているというか。「この人たちはお金を払っているわけだから何かを持って帰ってもらおう」と。現場はまた違いますしこちらから与えられるものは限られているんですけどね。
聞き手
ひとつひとつの質問にも非常に丁寧に答えて頂いた豊島監督。ありがとうございました。
豊島
ありがとうございました。

インタビュー協力:映画24区

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